国際取引が当たり前の時代になり、自社製品の品質を保証するための「校正」がより一層重要視されるようになっています。物の品質保証には検証データが不可欠ですが、そのデータを測定するのに使用した計測器そのものが信頼できなければ、データを信頼することはできません。そのため計測器そのものの確かさを保証する「校正」が大切になってきます。また、国家間で別々の基準を定めていると、2重に検証実験をする必要が出てくるため非効率的です。このため国家間でお互いの基準を承認しあう基準認定制度の相互承認の国際化が進められています。日本では経済産業大臣になり代わり、独立行政法人・製品評価技術基盤機構(NITE)が「計量法トレーサビリティ制度(jcss)」の運用を行い、校正基準の確保を行っています。

そもそも校正とはどんなものか?

校正とは計測器そのものの精度や機能、動作を確認することを指します。国が提供する国家標準器と呼ばれる計測器とのトレーサビリティ(追跡可能性)が確保されているかどうかが検査されます。校正の実施は資格を持った校正員によって行われる必要があり、手順に基づき実施した記録も必要です。つまり、自社内で資格の無い者が行っても正当性が認められないと言うことになります。NITEはIA Japan(NITEの認定センター)によって、校正事業者登録制度を運用しています。認定された事業者を利用して校正してもらうことで、jcss認定シンボル付きの校正証明書を発行してもらう事が出来ます。トレーサビリティが確保された計測器で測定してはじめて、その計測器によって得られたデータに信頼性が担保されることになります。

国際MRA対応認定業者を利用するメリットとは

不必要な2重検査を排除する目的で、基準認定制度の国際化を目指し、MRA(相互承認協定)が進められています。NITEは1999年と2000年にAPLAC(アジア太平洋試験所認定協力機構)とILAC(国際試験所認定協力機構)の相互承認協定に署名し参加しています。これによってMRAに署名している世界各国で互いの校正が信頼されることになります。NITEが国際MRA対応を認定した校正事業者であれば、国際MRA付きのjcssシンボルを表示した校正証明書を発行できるため、こうした業者の校正を利用することで国際取引での利便性が上がると共に信頼性も確保できます。これまで日本国内ではトレーサビリティに無関心な傾向がありました。しかし今各分野でトレーサビリティの確保が重要視されるようになり、特に国際取引ではトレーサビリティが求められるのはもはや常識になっています。